勇者ミーコの冒険 #61(2017/06/23)

ミーコとルンタは塔を見上げていた。

ミーコ「この塔をこうりゃくしなくてはならないのね。手ごわそうだわ」



ルンタ「ドキドキするわね」



ミーコとルンタは塔に入った!

案内人チャッピー「いらっしゃいませー」



ミーコ「あれ? 意外とおだやかな雰囲気…」

ルンタ「それに、思ったより明るいわ」

案チャ「こんにちは。ご用のかたはお気軽にお声をおかけくださいー」

ミーコ「あらアンタ、あたしの故郷のチャッピーによく似ているわね」

案チャ「いやいやこんなのよくある柄ですよ。それはそうとお客さん、かんこうにいらしたんですよね。ぼくはかんこう客のみなさんにこの塔の中をあんないしています。ちなみに英語もしゃべれるよ」

ミーコ「えっほんと? しゃべってみて!」

案チャ「ハロー、マイネームイズチャッピー」

ミーコ「すごーい」

ルンタ「Could you tell me how tall is this tower?」

案チャ「聞き取りのほうはできないんです。では行きましょう」

ミーコ「あんないのネコがいるなんてラッキーだね」

ルンタ「そうね。まものがいっぱいいるんじゃないかって心配しちゃったけど、これならだいじょうぶね」

案チャ「上の階にまいりまーす。エレベーター方向へおすすみくださーい。お足もとご注意くださーい」

ミーコ「エレベーター?」

ルンタ「なにかしら」

案チャ「上の階に行くためののりものですよ。はいどうぞー。お入りください」

ガラララ ガッシャーン

ミーコ「!」

ルンタ「!」

ミーコ「ドアがしまった。とじこめられたわ!」



ルンタ「これは罠!?」



ミーコ「ルンちゃんどうしよう!」

ルンタ「どうしよう!」

案チャ「はじめてのお客さまはみなさんそうおっしゃいます。でもだいじょうぶですよー」

ミーコ「(ぶるぶる)」

ルンタ「(ぶるぶる)」

案チャ「30秒ほどでさいじょう階につきまーす。そのかん、まどの外の眺めをお楽しみくださーい」

ミーコ「!」

ルンタ「!」

案チャ「あちらにみえますのが、マウントフジでございまーす」

ミーコ「(ぶるぶる)」

ルンタ「(ぶるぶる)」

ポーン♪

案チャ「さいじょう階につきましたー。ではどうぞー」

ガララララーン 

ミーコ「(あ足がすくんでうごけないよ!)」

ルンタ「(おおおおちついて! だだだいじょうぶよ!)」

ミーコとルンタはかろうじてエレベーターから出た!

案チャ「ではぼくはこれで」

ミーコ「えっ!」

ルンタ「そんな。わたしたちこれからどうしたらいいの?」

案チャ「ここからはお客さまがごじゆうにお楽しみください。ぼくは次のあんないの仕事がありますので!」

ミーコ「えっでも! あー」

ルンタ「行っちゃった…」

ミーコとルンタは塔の最上階に取り残された。つづく。
勇者ミーコの冒険 #62(2017/06/26)

塔の最上階に来てしまったミーコとルンタ。

ミーコ「どどどどうしよう」

ルンタ「ままずはおおおちつきましょう。深呼吸…」

ミーコ「スーハー。スーハー」

ルンタ「スーハー。スーハー」

ミーコ「スースースー」

ルンタ「! ミーコちゃん、すってばかりじゃダメ! ちゃんとはかなくちゃ!」

ミーコ「ハーーー」

ルンタ「そうそう」

ミーコ「スーハー。スーハー」

ルンタ「だんだんおちついてきたわね」

ミーコ「ふうー。うん。それで、ミンミンたちここになにしに来たんだっけ」



ルンタ「なんだっけ」



ミーコ「たしか、かんこうとか?」

ルンタ「そうそう、わたしたちかんこう客だったわ。たしか」

ミーコ「じゃあかんこうしないと!」

ルンタ「そうね!」

ミーコ「あっちからおいしそうなニオイがするよ!」

ルンタ「行ってみよー」


   ***


ミーコ「このセカイツリークレープ、おいしいよ!」

ルンタ「こっちのセカイツリーソフトクリームもおいしいわ!」

ミーコ「このクレープのここのとんがりが、この塔のせんたんをあらわしているんだってー」

ルンタ「こっちもソフトクリームのここのとんがりが、この塔のせんたんをあらわしているんですってー」

ミーコ「楽しいねー」

ルンタ「楽しいわねー」

すっかり立ち直って楽しく観光する2匹。つづく。
勇者ミーコの冒険 #63(2017/06/27)

ミーコとルンタはセカイツリーの最上階で観光をしていた。

案内人チャッピー「やあお客さん、楽しそうですね」



ルンタ「あ、案内人さん」



ミーコ「うん、楽しいよ!」



案チャ「ぼくは団体さんのあんないがおわって、ひといきついているところです。セカイツリーソフトクリームはもうめしあがりましたか?」

ルンタ「ええ!」

ミーコ「おいしかったよ!」

案チャ「ほかにもいろいろありますよ。セカイツリーめいぶつのセカイツリーチュロスとか。このお菓子のほそながいところが、この塔のかたちをあらわしているんです」

ミーコ「へえー」

案チャ「あと、セカイツリーアイスバーというのもあります。このアイスのほそながいところが、この塔のかたちをあらわしているんですよ」

ルンタ「なるほどー」

案チャ「それとわすれてならないのは、セカイツリーふがしですね。このお菓子のほそながいところが(略)」

ミーコ「どれもおいしそう!」

ルンタ「ほかにもおすすめはある?」

案チャ「いちばんの目玉はなんといっても、1階のみやげもの屋ではんばいされているせかいじゅの葉ですね。これはもう大人気で、3日かん並ばないと買えないです」

ミーコ「葉っぱ!?」

案チャ「ただの葉っぱじゃないですよ。ありがたい効力のある葉っぱです。おでこにはると熱がさがるんだとか」

ミーコ「うーん。ミーコ、チュロスのほうがいいかな」

ルンタ「そうねールンちゃんも」

セカイツリーの食べもの談義に花を咲かせる3匹。つづく。
勇者ミーコの冒険 #64(2017/06/29)

ミーコとルンタはセカイツリーの最上階で観光をつづけていた。

案内人チャッピー「お客さん、てんぼう台には行かれましたか? 」



ミーコ「ううん」



ルンタ「まだ行ってないわ」



案チャ「てんぼう台からのながめはさいこうですよ!」

ミーコ「ホント! 行く行くー」

案チャ「こちらです」

ミーコ「うわあ」

ルンタ「すごーい」

案チャ「このぼうえんきょうをのぞくと、もっととおくもみえますよ」

ミーコ「どれどれ。うわあ」

案チャ「おっとぼくは仕事にもどる時間だ。じゃあお客さん、楽しんでくださいねー」

ミーコ「ハーイ!」

ルンタ「ありがとー!」

ミーコ「ぼうえんきょうって、けしきがおっきくなるんだね」

ルンタ「とおくの山が近くにみえるわ。おもしろーい」

ミーコ「とおくのものが近くにー!」

ルンタ「近くのものはより近くー!」

ミーコ「むっ! あれはなにかしら」

ルンタ「えっどれ?」



ミーコ「あそこで勇者がもとめられているようよ!」

ルンタ「まあ!」

ミーコ「つまりミーコがもとめられているのね。さっそく行かなくちゃ!」

次なる目的地を見つけたミーコ。つづく。
勇者ミーコの冒険 #65(2017/07/03)

ミーコとルンタはセカイツリーでの観光を終え、外に出た。

ミーコ「外にでたはいいけど、あの立て札ってどっちにあったっけ? まったくわからなくなってしまったわ」



ルンタ「こまったわね」



ミーコ「どうしよう」

ルンタ「とりあえず手がかりをさがしてみましょ!」


1時間後。


ミーコ「このパフェお魚づくし、おいしいよー」

ルンタ「こっちの地鶏のクリームタルトもおいしいわー」

ミーコ「どれもこれもおいしそうで、目移りしちゃう」

ルンタ「とかいにおいしいものがたくさんあるっていうのは、ほんとうだったのね」

ミーコ「んっ? ミーコちょっと太ったかな?!」

ルンタ「あら。まだぜんぜんだいじょうぶよ」

ミーコ「だよね! よーし次はなにをたべようかな」

ルンタ「おいしそうなお店をさがしてみましょ!」

ミーコ「うん!」

車夫チャッピー「これはこれは旅のおかた。べんりでかいてきなネコリキ車はいかがですか?」



ミーコ「えっ、これにのれるの?」

車チャ「そうです。すわったままかんこうができますよ」

ルンタ「楽しそうね」

車チャ「モデルコースもいくつかご用意しております。都会の洗練されたぞうけいと季節がおりなす自然をめでる花鳥風月コース、あわただしい都会のけんそうを高見で見物する物見遊山コース、そして多くのネコたちに大人気、都会の食文化をたんのうする食い道楽コースです!」

ミーコ「うーん。すごくまようけど、食い道楽コースがいいかな」

ルンタ「そうねー。ほんとになやましいけど、食い道楽コースがいいわね」

車チャ「ではどうぞ。こちらからおのりくださーい」

ミーコ「わあ。赤いイスがおしゃれね!」

ルンタ「こんなりっぱな車、ネコの力でひけるの?」

車チャ「いやぶっちゃけムリです。ネコリキって言ってますけど、ほんとうの動力はやねについている太陽電池なんですよ」

ルンタ「まあ、すごい」

ミーコ「さすがはとかいね。テクノロジーがちがうわ」

車チャ「では、しゅっぱーつ」

ネコリキ車が出発した。つづく。
勇者ミーコの冒険 #66(2017/07/05)

ネコリキ車で観光を楽しむミーコとルンタ。

ミーコ「なんだか王族になったような気分だわ」



ルンタ「食べものもとってもおいしいわねー」



車夫チャッピー「よろこんでいただけてなによりです。ときに、さっきから気になっていたんですが、お客さんのそのヘアバンド。勇者のつもりなんですか?」



ミーコ「えっ。つもりって何! しつれいね、ミーコはれっきとした勇者よ!」

車チャ「おっとこれはしつれいしました。いやそのヘアバンド、模造品がちまたに出回っていましてね」

ミーコ「模造品?」

車チャ「うしろがゴムになっているのは模造品だっていう話です。ほんものはカチューシャタイプなんだとか」

ミーコ「…」

車チャ「でもカチューシャタイプだとすぐ落っこちちゃって、そうびできるネコがいないんで、正規品も改案されてゴムタイプになったとかならないとか」

ルンタ「ややこしいのね」

車チャ「そうなんです。いやぼくがこんな話をするのはね、いまこのかいわいでその勇者バンドをつけていると、ちょっとあぶないからなんですよ」

ミーコ「えっ?」

ルンタ「どういうことなの?」

車チャ「こわいところにつれていかれるという話です」

ミーコ「こわいところ?」

車チャ「この先に、勇者をぼしゅうしているところがありましてね。ぼくの知り合いの知り合いの知り合いが行ったんですけど、それはもうたいへんな目にあったのだとか」

ミーコ「勇者ぼしゅうって…」

ルンタ「さっきの立て札かしら?」

ミーコ「たいへんな目ってなんだろう」

車チャ「わかりませんけど、口に出すのもおそろしいことだった、とそのネコは言っていた、と、知り合いの知り合いが、知り合いに言ったらしいです」

ルンタ「ふくざつだけど、とにかくキケンなのね」

車チャ「だからお客さん、そんなヘアバンドをつけていると、こわいやつらに目をつけられてしまうかもしれませんよ」

ミーコ「…」

ミーコ「その、勇者をぼしゅうしているところはどこなの?」

ルンタ「!」

車チャ「!」

ミーコ「ミーコそこに行かなくちゃ。だってミーコは勇者なんだもん!」

ミーコは決心した! つづく。
勇者ミーコの冒険 #67(2017/07/08)

ミーコは勇者として名乗りを上げることにした。

車夫チャッピー「お客さん、本気ですか?」



ミーコ「うん」



車チャ「くっきょうのつわものを自負するネコたちが、みんなしっぽをまいて逃げ帰ってきたんですよ?」

ルンタ「ミーコちゃん。今度ばかりはほんとうにキケンかもしれないわ」



ミーコ「どんなにキケンでも、ミーコは勇者だから、行かなければならないの」

ルンタ「ミーコちゃん…」

車チャ「わかりました。ミーコさんはしょうしんしょうめいの勇者かもしれませんね。ぼくがごあんないします」

ミーコ「たのむわ」

車チャ「最近このあたりの空気はなんだかピリピリしていましてね。もうすぐおまつりだっていうのに」

ルンタ「トーキョー・ニャオニャオのこと?」

車チャ「そうです。楽しいはずのおまつりなのに、こんなことでだいじょうぶなんですかね。…っと、つきました。ここです」





ミーコ「やっぱりこの立て札だったのね」

ルンタ「来てしまったわね」

車チャ「ここから先はぼくは入れません。お客さん、気をつけてくださいね」

ミーコ「うん。ミンミンは勇者だからだいじょうぶよ!」

ルンタ「そうね!」

車チャ「ごぶうんをおいのりしております」

ミーコ「ハーイ。バイバーイ!」


   ***


委員1「どうするんです委員長。トーキョー・ニャオニャオのかいさいは、もう明日にせまっていますよ」

委員2「なのにかんじんの件があのとおりで」

組織委員長チャッピー「しかし勇者があらわれてくれないことには…」



委員3「委員長ー! 勇者をなのるネコがあらわれました!」

一同「(ざわっ)」

勇者の登場にざわめきが走った。つづく。
勇者ミーコの冒険 #68(2017/07/10)

勇者ミーコの登場にざわめくネコたち。

ミーコ「なにかすごく注目をあつめているわ!」



ルンタ「きんちょうするわね」



組織委員長チャッピー「あなたが勇者ですか! さあ、こちらへ!」



ミーコ「ミーコこんなに注目されたのはじめてだよ!」

ルンタ「勇者がめずらしいのかしら」

組チャ「それが、最初のころは、われこそは勇者! っていうネコがたくさん来ていたんです。でもみんな失敗しちゃって。そのうち、あそこに行くとおそろしい目にあわされる、っていううわさがひろまって…」

ルンタ「まあ」

組チャ「誰1匹来なくなったんです。大会のかいさいは明日にせまっているのに! 明日までにかいさい前の儀式をすませないと、大会をかいさいできない。そんなことは前代未聞だ」

ミーコ「ぎしきってなに?」

組チャ「点火の儀式です」

ミーコ「てんか?」

組チャ「ええ。大会かいさい要項というのがあるんですが、それによれば、『60年に一度勇者があらわれて儀式をおこなってくれるというおつげがある。これにしたがい、勇者を待つように』と」

ルンタ「ずいぶんいいかげんみたいだわ」

組チャ「そうなんです。おつげとか言われてもね」

ミーコ「でもミーコが来たからだいじょうぶよ!」

組チャ「そうでした! もうミーコさんだけがたよりです」

ミーコ「ミーコにまかせて! と言いたいところだけど、つまり、なにをするのかな?」

組チャ「まずは勇者検定試験をうけていただきます。あ、これは形式的なものですから。いろいろうるさい決まりごとがありましてね」

ミーコ「なんだかよくわからないけど、うけてたつわよ」

ルンタ「がんばってー」

組チャ「ではいきます。質問1。あなたは目の前にあるチキンカツバーガーと、世界の平和の、どちらがだいじですか?」

ミーコ「その質問にはかんたんにこたえられるわ。チキンカツバーガーよ」

組チャ「…質問2。あなたは目の前にある海の幸もりあわせプレートと、世界の平和の、どちらがだいじですか?」

ミーコ「これもかんたんね。海の幸もりあわせプレートよ」

組チャ「…質問3。あなたは目の前にあるいわしのあたまと、世界の平和の、どちらがだいじですか?」

ミーコ「たべもののグレードを落としてまどわせようというのだろうけど、そうはいかないわ。この場合もいわしのあたまのほうがだいじであることは明白よ」

組チャ「はいおつかれさまでした。ではこちらへー」

ミーコ「まあ。ミーコは勇者試験に合格したのね!」

組チャ「いえぶっちゃけ不合格ですが、なにしろほんとうに行きづまっていてネコの手もかりたい状況なんです。こちらの着火の間(ま)へどうぞー!」

いよいよ儀式の始まりか。つづく。
勇者ミーコの冒険 #69(2017/07/13)

ミーコは着火の間(ま)へ通された。

組織委員長チャッピー「ここではたいまつに火をつけるんですが…」



ミーコ「たいまつ?」



組チャ「いいですか。気持ちをおちつけて、きいてくださいね。こ、この、チャ、チャッカマンという器具ををを、つ、つかいましてね。ええ、それで。あ、とりあえずこれ持ってください」

ミーコ「はい」

組チャ「そそそれでその、ひきがねを、ひ、ひくわけですがしかし」

ミーコ「こう?」カチャ!

組チャ「あーーー!!! そんないきなり!」

一同「わーーー!!!」

ルンタ「キャーーー!!!」

組チャ「もっといろいろ準備してから! 非常線をはったりとか! そのうえで… って、えっ?!」

ミーコ「なに?」

組チャ「ミーコさん平気なんですか!」

ミーコ「なにが」

一同「(ざわっ)」

組チャ「なんと…」

一同「(勇者だ)」

一同「(勇者だよ!!)」

ミーコ「これ、ひきがねをひくと火がつくのね。おもしろいわ!」カチャカチャ

組チャ「わっ。そんなカチャカチャやらないで! あぶないでしょ! ひきがねいじらないで、そのまま、そーっと、こちらへ」

ミーコ「はい」

組チャ「このたいまつにチャッカマンをあてて…。あっ、まだですよ! ぼくがじゅうぶん、うしろにさがってから。はいどうぞ! 着火ー!」

ミーコ「はい」カチャ


※よいネコのみなさんは真似しないでください

組チャ「着火しゅうりょー! やったー!」

ミーコ「これだけ?」

ルンタ「ミーコちゃんすごいわ!」

組チャ「では次。こ、この、ひひ火のついたたたたいまつを持って歩いていただきます。だいじょうぶですか? 持てますか?」

ミーコ「うん」

組チャ「ではここを出て、あちらの点火台にむかって…」

ミーコ「あれね」

組チャ「勇者が歩きます。みんなさがって! では、ミュージック、スタート!」

  とーおきー やーまにー ひーはおーちてー
  ほーしはー そーらをー ちーりばーめぬー

点火の儀式がおごそかに始まった。つづく。
勇者ミーコの冒険 #70(2017/07/14)

たいまつを持ち、点火の儀式におもむくミーコ。

組織委員長チャッピー「勇者がとおります。みなさんさがってー。ミーコさんこちらへ」



ミーコ「ハーイ」




  いーざやー たーのしー まーどいーせーんー

組チャ「勇者による点火です! さあミーコさん、点火台にそのたいまつの火を!」

ミーコ「それっ」


※よいネコのみなさんは真似してはいけません

一同「わー! パチパチパチ!」

ルンタ「やったー!」



組チャ「すばらしい…」じーん

委員1「まさにおつげどおり…」

委員2「おつげがあたった!」

委員3「おつげはほんとうだったんだ!」

委員1「すごいな、おつげは!」

委員2「そうだな、さすがはおつげだな!」

ミーコ「ちょっと! おつげじゃなくてミーコに感謝しなさいよ!」

委員1「! そうだ。勇者ミーコさんに感謝だ!」

組チャ「勇者ミーコ、ばんざーい!」

一同「ばんざーい!」

ミーコ「えっ。いやあ。それほどでも?」

ルンタ「ミーコちゃん、ほんとうにりっぱだったわよ!」

しゅるるる〜 パーン! パンパンパン!

ミーコ「うわあ! なにあれ、きれいー!」

組チャ「花火ですよ。勇者の点火によって順次うちあげられるように、最新のテクノロジーでプログラムされてるんです」

しゅるるる〜 パーン! パンパンパン!

ミーコ「わーい! またあがった!」

ルンタ「まあ、なんてすてきなの! ルンちゃんもうおどっちゃうー! るーん!」くるくるくる〜

ミーコ「わあ、ルンちゃんかっこいい!」

ルンタ「みんなもおどりましょー!」

一同「そうだ、おどろう!」

一同「わーい!」

組チャ「ミュージック、スタート!」

  もーえろよもえろーよー ほのおよもーえーろー
  ひーのこをまきあーげー てーんまでとどけー

トーキョー・ニャオニャオの前夜祭が盛大に始まった。つづく。


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