ささみまんじゅうを食べていたのは村のネコ全員だった。
よろずやチャッピー「…ぼくも寝る前にいつも3つくらい食べてたかな」
ミーコ「でもわからないわ。みんな3つくらいしか食べてないのに、なんでぜんぶなくなるのかしら」
よチャ「……」
ミーコ「どうしたの!? よろずやさん」
よチャ「ネコがネコの食べるものを売るなんて、やっぱりむぼうだったのかも…」
ミーコ「!」
よチャ「だって目の前においしそうなものがあるのに、食べないでいられるネコがいるだろうか?」
ミーコ「それはとても根源的な問いかけね! ミーコにはむずかしすぎるわ!」
よチャ「このビジネス構造は見直すべきかもしれない。でもひのきのぼうを売っていてももうからないんだ」
ミーコ「商売の世界もたいへんね! でもようやく思い出したけど、ミーコこうしてもいられないんだわ。ネギをさがさなきゃ! そうだ、よろずやさんのところではネギはあつかっていないかしら?」
よチャ「ネギですか? ネギはネコに毒だからおいていませんよ。
ネジじゃだめですか?」
ミーコ「ネジ?」
よチャ「ネジです」
ミーコ「ネジ…。あれ、ちょっとまって? ネギじゃなくてネジだったかな?」
よチャ「ネジならいろんなサイズをとりそろえていますよ」
ミーコ「万能ネジってある?」
よチャ「ネジは適用対象に合わせててきせつなものをえらぶべきです」
ミーコ「ん!? その、合うとか、合わないとか、なにかピンときたわ! やっぱりネギじゃなくて、ネジって気がしてきた!」
よチャ「それはよかったです。とりあえず、ひととおりのものをご用意しましょう」
ミーコ「よろしく!」
よチャ「ハイどうぞ、ミーコさん。一式1000ニャンです!」
ミーコ「カードつかえる?」
よチャ「ネコスならつかえますよ」
ミーコ「じゃあそれで」
よチャ「まいどありー。今後もごひいきに!」
ネジを手に入れたミーコ。つづく。