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今日の糠床−2003年7月


2003/07/31 足し糠してみた

右の写真は漬け上がったキャベツ。漬け時間は冷蔵庫で14時間。一切れ食べてみたところ、ちょっと浅かったかも。キュウリと同様、冷蔵庫で24時間漬けていいのかもしれない。しかし一切れ食べてみただけなのでまだ真価は分からない。今晩は外食したので食べ損なった。一切れ食べた感触としては、醤油を少しかけて食べるといいかも。七味唐辛子を振りかけてもよさそう。明日の食卓が楽しみ。


このキャベツを取り出したあと、足し糠をした。毎日漬けているものだから、すぐに水分が多くなる。水を抜いてもよかったのだけど、今回は塩加減の調整もしたかったので足し糠することにした。

足し糠は、これまでにも2回か3回行った。その際には塩を入れなかった。なにしろおいらの糠床は塩っけが多すぎたのだ。しかし近頃はいい感じの塩加減になっている。と思ったのはここ2週間ほどで、今では塩分が若干足りなくなっているように感じられる。そこで今回は塩を追加。糠と塩の量はテキトウ。

新たに投入した糠と塩がまんべんなく糠床になじむようによくかき混ぜて、冷蔵庫ではなくシンク下に保管。室温にさらすことによって微生物の活動が活発になり、素の糠で多くの微生物が生活を始めるに違いない。明日の朝までシンク下に置いておけば、およそ24時間、室温に置かれたことになる。

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2003/07/30 ニガウリというやつは

右の写真は、今日漬け上がった野菜とこれから漬ける野菜。キャベツには初挑戦。どんなふうになるのだろう。釣りに行く前日のようにボクはもうワクワクだ。

キュウリは漬かり具合が気持ち浅かったが悪くはない。ニンジンはいつもどおりのいい感じ。そしてニガウリ。糠床の神秘的なパワーによってあの独特の苦味が消えて素敵な味になっているかも、と少しだけ期待したが、おいらの糠床には荷が重かった。

実際のところ、糠床に神秘的なパワーなんてないし。あるのは神秘的でない微生物パワーだ。何億個だか知らないが(ことによると兆に届くか?)、少なくとも16ビット整数なんかじゃ数え切れないくらいの微生物が総力をあげて戦ってもあのニガウリの苦味には勝てなかった。神秘的なのは、ニガウリをおいしく食べられる味覚の持ち主だ。おいらもがんばって生きていけば、いつかそんな極みに達するのだろうか。


たまには盛り付けた様子の写真でも。

糠漬けはたいていこの器に入れている。この器には半透明の蓋が付属しているから、いちいちラップをかけたりする手間がなくていい。キュウリとニンジンは今日漬け上がったもの。手前の白いのは大根で、これは昨日漬け上がったもの。

ニガウリと一緒に漬けたキュウリとニンジンにはニガウリの苦味が微妙に付着してるように感じられた。しかし昨日漬けた大根にも同様な苦味があるように思われたので、この苦味は気のせいかもしれない。明日のキャベツで明らかになるだろう。苦い糠床になったらたいへんだ。苦い場合の対処方法なんてどこでも読んだことがないぞ。苦くなってないことを祈るばかり。


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2003/07/29 近況

しばらく前にニンニク3粒を入れてみた。このとき、出汁の素も小さじ2杯ほど入れた。その後糠漬けに甘みが増したように思われる。しかしニンニクの効果なのか出汁の素の効果なのか判然としない。少なくともどちらか一方に効果があると思われる。ただし、この甘みを好ましく思わない人もいるような気がする。ちょっとこう、なんだろう、わざとらしいというか、しつこいというか。そう見ることもできる味だといえる。が、おいらは悪くないと思っている。

ニンニクを入れるなら、まずは1粒だけ入れてみることをお勧めします。それと、何か新しいものを入れる場合は、1種類ずつ入れることをお勧めします。

現在のところ糠床には生姜、ニンニク、赤唐辛子が投入されている。生姜や唐辛子によって辛さが加わることを期待していたのだけど、これらによって糠漬けが辛くなることはないようだ。辛いのが食べたいなら七味唐辛子でも振り掛けて食べるのがよさそう。


まな板の右側にあるのは漬け上がった大根。6つに割って漬けた。この大きさなら冷蔵庫で24時間。今晩のおかずとなったが、いつものようにおいしかった。

まな板の左側にあるのはこれから漬ける野菜たち。キュウリは包丁の背でブツブツをそぎ落とした。ニンジンは2つに切って皮をむき、先端部分を2つ割り、太いほうを4つ割りにした。ニガウリは2つに割って種とワタを取り除いた。

いずれの野菜も、軽く塩もみした。はじめのうちおいらの糠床は塩分が多くてしょっぱかったのだけど、近頃はいい塩加減になっているので塩もみすることにしている。とはいっても、塩もみした場合としなかった場合との差は感じられない。

ときにニガウリなんだけど、今日までの人生においてまだ一度も食べたことがなかった。どんな味に漬かるのか楽しみだ。と、漬ける時点では思っていた。しかし今ではあまり期待していない。というのは、今晩、肉野菜炒めにニガウリを入れてみたところ、苦かったから。苦味以外に特徴的な味は感じられなかったので、たぶんあの苦味がニガウリの売りなんだと見た。だとしたらニガウリのおいしさは、少なくとも現時点のおいらには理解できそうにない。大根の煮付けのように、大きくなったら理解できるタイプの味なんだろうか。それとも、下ごしらえの仕方によってはおいしく食べられる、というタイプの食材なんだろうか。

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2003/07/10 水を抜いてみた

ちかごろはほとんど冷蔵庫に保管している糠床なんだけど、昨晩、冷蔵庫の外に出しておいた。今朝、糠床の様子を見てみると、どうやら少し水分が多いような気がした。冷蔵庫に入れてある状態だと水っぽさをさほど感じないのだけど、室温に戻すとゆるいように思われる。

糠床のくぼみ

そこで、右の写真のようにくぼみを作ってみた。作ったとたんに水がしみ出してきている。もしかしてそうとうゆるくなっていたのか?


くぼみにたまった水

4時間経過。こんなに水がたまっている。ティッシュペーパーで水分を吸い取る。キッチンペーパーを使ったほうが玄人(くろうと)っぽくてかっこいいなぁとは思うのだけど、あいにく切らしている。買おう買おうと折りに触れ思うものの、必須アイテムでもないので買いそびれている。一流の糠床師に近づくためにも、キッチンペーパーを買わねばなるまい。


さて、こうして水を抜いてみたのだけど、手触りはさほど変わらないように思える。もう少し抜いたほうがいいのだろうか。しかしあまり抜きすぎてもよくないような気がする。どんな分野であれ、バランスをとるということが重要で、かつ難しい。

が、とりあえず毎日おいしく食べている。ちなみに今日は室温でキュウリを漬けてみたのだけど、やっぱり冷蔵庫で漬けたほうがおいしい。

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2003/07/05 糠床復活

昨晩漬けたキュウリを今晩食べてみた。

糠床にはあいかわらずカラシ臭が立ち込めているが、糠漬けそのものには影響がない。糠床がおかしくなったときは糠漬けそのものから刺激臭が出ていたので、それはやっぱり悪い微生物の仕業なのだろう。カラシはただ単に糠床に混ざっているだけで、野菜に対して化学的な作用を及ぼすわけではないらしい。

さてキュウリの味なんだけど、悪くない。キュウリの細い部分は漬かりすぎな感じで余分な酸味と過剰な塩味を出していたが、太い部分はかなりいい。ほどよい塩加減に糠床のいい風味。これだけでご飯3杯は食べられる。(いや、これは比喩。どんなおかずがあったってボクはご飯を3杯も食べられない。)

今回は冷蔵庫で漬けたのだけど、そのせいかキュウリの色が黄色っぽくならず、鮮やかな緑色に仕上がった。味もなんとなく上品な気がする。どういう要素がそう思わせるのか分からないのだけど、なんとなくそう思う。これから夏のあいだは冷蔵庫ベースで育てようと思う。

まあしかし一時は暗澹たる気持ちになったが、糠みそカラシと冷蔵庫のおかげで糠床の未来に希望が湧いてきた。思春期にグレてしまいトルエンなどに手を出したものの二十歳を過ぎたころにはいい親方に出会うことができて真面目に働きだした、という子供を持った親の気持ちとはこういうものだろうか。

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2003/07/04 糠床の危機(シンナー臭い)

7月1日まではおいしく食べられていた。キュウリ、ナス、大根、ニンジン、蕪のいずれかをほとんど毎日食べていた。もう糠漬けのない食卓など考えられない。


7月2日昼。いつものようにかき混ぜる。糠床のいい香りのなかに、いくぶんおかしな臭いが混じっているような気がした。そこで、糠みそカラシを大さじ2杯分ほど足しておく。そしてキュウリを漬けておく。

7月2日夜。キュウリを取り出して食べてみる。すると、シンナー風の刺激臭が明らかにある。糠床からも、目がちょっと痛くなるようないやな臭いが出ている。ここのところ酸味が増してきたなぁとは思っていたが、酸味を超えてしまったようだ。芳しい糠床をなんとか復活させなければならない。

そこで、糠みそカラシをさらに足す。100ccくらいは入れただろうか。それと赤唐辛子を5本入れる。そしてよくかき混ぜる。これまでは糠床をシンク下に置いていたのだけど、今晩は冷蔵庫に入れる。シンナー風の刺激臭を発生する微生物が弱まることを祈る。


7月3日夕方。冷蔵庫から糠床を取り出して匂いをかいでみると、刺激臭がおさまっている。糠床をかき混ぜておく。すると、刺激臭が復活した。悪い微生物の勢力はまだ衰えていない。しかし昨日に比べると、いくぶん弱まっているように思われる。本来の糠床のいい香りは残っているので、うまく回復するかもしれない。今晩もこのまま冷蔵庫で保管。


7月4日朝。糠床を取り出して匂いをかいでみると悪くない。しかしかき混ぜると鼻をつく刺激臭がただよってくる。刺激臭には違いないが、最初に発生していたシンナー臭とはどこか違う。妻に匂いをかがせてみると「カラシの匂いだね」という。そう言われてみるとその通り。これは糠みそカラシの匂いなのかも。とりあえず、今日は室温にさらしておく。

7月4日昼。相変わらずのカラシの匂い。酷いというほどではないが、どうも強すぎるような気がする。

7月4日夕方。特に変化なし。糠床の匂いとカラシの匂いが漂ってくる。両者は調和していないように思われる。しかし糠床のいい香りもするのだから状態はそんなに悪くないのかもしれない。半ば捨て漬けのつもりでキュウリを1本漬けてみる。冷蔵庫に入れて低温発酵に挑戦。24時間後くらいに様子を見る予定。おいしい糠漬けが出来上がっていることを祈るばかり。

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