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脚折才道木の庚申塔と馬頭観音

埼玉県鶴ヶ島市/2007年3月14日撮影

鶴ヶ島市脚折、県道114号線の脚折才道木(すねおりさいどうぎ)の交差点に日光街道の道標がある。ということをwaka-yがWebで知り、さっそく見に行ってきた。ということはブログに書いたのでそちらを参照してください。


この交差点から南に20メートルほどのところに祠がある。

祠の横には、保存会の看板。

祠の中には2基の石塔。向かって左が庚申塔で右が馬頭観音。

馬頭観音


安永10年(1781年)の馬頭観音。保存会のみなさんが保存しているだけのことはあって、非常に状態がいい。頭の赤みも残っているし、持ち物や表情も鮮明。いままで見てきたものの中で保存状態は最良かも。



上部の様子。塔の上端に梵字(どういう意味かしら?)。右手に鉾だか剣だか。左手に輪宝。三面で、各面に三眼。頭のてっぺんに馬頭。怒った顔もよくわかる。



頭部の馬頭。馬の口元や目のディテールも風化せずに残っている。



左手の輪宝もくっきり。それと、左を向いた顔を見ると、額のところに第三の目があることがよくわかる。



中段の手の様子。馬頭印を結んでいるのでしょうか。



下部の様子。右手の斧がよくわかる。左手は数珠ですかね。それとも羂索?

台座部分には「施主 腨折村中」の文字。「腨」とはまた見慣れぬ文字だが、まあ「すね」と読むのでしょう。


庚申塔


宝暦10年(1760年)の庚申塔。馬頭観音より約20年古い。

こちらも保存状態はきわめて良好。踏まれている邪鬼が真っ赤で、なんだか苦しそうに見えるところが素晴らしい。塔の向かって右の端には「奉供養大青面金剛童子」と彫られています。青面金剛って、少年だったんですね。言われてみればそんな感じがしてきます。



上部の様子。キリっとした表情がなかなか。塔のてっぺんは梵字。向かって左が月で右が太陽。右手は鉾? 左手は輪宝。



腹部の様子。合わせた両手の細部はわからない。下の手に関しては、右手が矢で左手が弓という基本パターン。



下部の様子。踏みつけられた邪鬼が真っ赤なところが素敵。三猿の様子も鮮明。向かって右の「言わざる」なんかは、ちゃんと目が彫られている。