home庚申塔を探せ → This Page

石井下宿の庚申塔

埼玉県坂戸市石井/2006年10月25日、26日撮影

坂戸市石井の石井下宿の交差点のすぐそばに宗福寺というお寺があって、そのお寺に入る狭い路地の入り口に庚申塔がある。地図上のマーカーの地点。


石井下宿の交差点の様子。写真の青い矢印のところが宗福寺への入り口。この路地には車も入れるが、その先は宗福寺で行き止まり。

石塔・石造群の全景。

祠内の左端は真っ黒だけど、ここに庚申塔がある。その右(祠の真ん中)はお地蔵さん。祠の前に立っているのぼりによると、どうやら身代地蔵菩薩というらしい。祠内の右端も庚申塔だと最初は思っていたのだけど、これは馬頭観音かもしれない。祠の外側(右側)に並んでいるのは全部(ほとんど?)馬頭観音。

祠内の3基の様子。

左の青面金剛(しょうめんこんごう)と右の馬頭観音が真ん中の身代地蔵菩薩を警護しているような感じでしょうか。


祠内右端の馬頭観音。三面六臂(さんめんろっぴ)で怖い顔をしているので青面金剛かと思ったのだけど、蓮の上に乗っているので馬頭観音と認定(ほんとかどうかは分からない)。馬頭観音にはいろんな形態があるらしく、一面二臂、一面四臂、三面二臂、三面六臂、あるいは四面八臂だったりするらしい。

というか、今調べなおしてみたら、青面金剛は三面六臂ではなくて一面三眼六臂だそうで。この像は明らかに顔が3つあるから、やっぱり青面金剛とは違うみたい。

右上に「宝暦十二」と彫ってあるから1762年の建立か。その下には「壬午」(みずのえうま、じんご)と彫ってあり、調べてみると1762年は壬午の年だそうだから、たぶんそういうことでしょう。



祠内左端の庚申塔。三眼かどうかはよく分からないが、一面かつ六臂であることは確か。邪鬼を踏んでいるからきっとこれは青面金剛。塔の下端に三猿(さんざる、さんえん)が彫ってあることからしても、こっちは庚申塔なのでしょう。

馬頭観音よりも古そうに見えるが、いつのものだか分からない。刻まれた文字が判読できませんでした。



三猿接写。左から順に「見ざる」、「聞かざる」、「言わざる」がデザインされている模様。ディテールがぼやけていてほんとに猿なのかどうかは定かでないが、庚申塔といえば猿なので猿なのでしょう。



祠の外の馬頭観音のうち、いちばん古そうなもの。真ん中の文字は「馬頭観世音菩薩」。右側には「寛政十二」と彫られているから1800年の建立か。他の馬頭観音は明治とか大正のものでした。