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明るいレンズほしい

これまではシグマのAPO 170-500mmF5-6.3 ASPHERICAL RFというレンズで鳥を撮ってきた。
撮ってきたと言ってもせいぜいフィルム6本分くらいなんだけどね。
まあいいじゃないか。
たったそれだけなんだけど、撮ってきて思うには、
明るいレンズがほしい。


今使ってるAPO 170-500mmF5-6.3は500mmのときの開放F値が6.3だ。これまでの感触として、500mmという焦点距離は悪くない。500mmあればたいがいなんとかなる。スズメくらい小さくてなおかつ警戒心の強い鳥を撮るにはもっと長い焦点距離がほしいけど、それでもうまく近寄る工夫をすれば500mmでなんとかならんわけじゃない。だから500mmというのは悪くない。

問題は開放F値だ。開放F値の値が小さいほど、そのレンズは明るい。おいらのレンズは暗いから、シャッタースピードが必然的に遅くなる。たとえば明るいレンズであれば1/500秒で切れるところを、おいらのレンズだと1/125秒とかになってしまう。シャッタースピードが速ければ鳥が飛んでいるところなんかも止めて写すことができて素敵だ。

それと、レンズが明るければ感度の低いフィルムを使うことができる。これまでに聞き知ったところによると、ISO 100のカラーリバーサルフィルムなら十分な画質が得られるのだが、高感度のISO 400になると画質が明らかに落ちるらしい。おいらが見ても判別できない程度の画質の差なのかもしれないけど、そういうことを知ってしまうと落ち付かない。なんとか、ISO 100のフィルムを使って速いシャッタースピードで撮りたいものだ。特に曇りの日なんかは暗いレンズだとあからさまに辛い。曇ってきたり夕方になってくるといきなり手ブレしそうなシャッタースピード、1/60秒とか1/45秒とかになってしまう。

テレコンを使う場合にも開放F値は効いてくる。テレコンとは焦点距離を伸ばすための付属品だ。レンズとカメラの間に装着するだけでレンズの焦点距離を1.4倍だとか2倍だとかに伸ばしてくれる。しかし焦点距離を伸ばす代償として、F値が大きくなる。つまり、もともとのレンズよりも暗くなる。1.4倍だと1段暗くなり、2倍だと2段暗くなるという。

また、オートフォーカス(AF)レンズにテレコンを付けるとAFでなくなるケースもある。レンズとテレコンの組み合わせによっていろいろだけど、AFが効かなくなるケースもある。これまでの(ごく少ない)経験からすると、AFが効かないなんてやっとれん。だからテレコンを使った場合でもAFが効くレンズを選択する必要がある。

要点をまとめると

これら条件をふまえて下表を見てみよう。得点計算は、◎3、○2、△1、×0。

レンズ 焦点距離 開放F値 AF/MF 標準価格 備考
Ai AF-S Nikkor ED600mm F4D 600mm 4.0 AF \1,200,000
1.4倍 840mm 5.6 AF  
2倍 1200mm 8.0 MF   ×(MFだから)
得点:6

レンズ 焦点距離 開放F値 AF/MF 標準価格 備考
Ai AF-S Nikkor ED500mm F4D 500mm 4.0 AF \980,000
1.4倍 700mm 5.6 AF  
2倍 1000mm 8.0 MF   ×(MFだから)
得点:5

レンズ 焦点距離 開放F値 AF/MF 標準価格 備考
Ai AF-S Nikkor ED400mm F2.8D 400mm 2.8 AF \1,200,000
1.4倍 560mm 4.0 AF  
2倍 800mm 5.6 AF  
得点:6

レンズ 焦点距離 開放F値 AF/MF 標準価格 備考
Ai AF-S Nikkor ED300mm F2.8D 300mm 2.8 AF \600,000 ×
1.4倍 420mm 4.0 AF  
2倍 600mm 5.6 AF  
得点:4

レンズ 焦点距離 開放F値 AF/MF 標準価格 備考
APO 500mmF4.5 EX 500mm 4.5 AF \515,000
1.4倍 700mm 6.3 MF   ×(MFだから)
2倍 1000mm 9.0 MF   ×(MFだから)
得点:2

ということで、性能だけを考慮して選べば120万円のロクヨン(600mmF4)とヨンニッパ(400mmF2.8)っつーことですか。値段どおりの結果ですねぇ。得点5のゴーヨン(500mmF4)は1点負けてるとはいえロクヨンやヨンニッパよりも軽いという美点があります。

なんてぐあいにこれら上位3本を比較してみる前に、値段を見ておくべきでした。100万円はきついですわ。一大決心が必要です。この一大決心ができさえすれば、ヨンニッパに決まりなんですがねぇ。

一大決心ができないならば、サンニッパにも捨てがたいものがありますな。2倍テレコン装着で使えば鳥用として悪くない。600mmのF5.6ならまずまず悪くないでしょう。少なくとも、今のレンズよりはかなりいい。しかもサンニッパなら程度のいい中古も見つかるように思われます。ひとつ古いバージョンのものとかだったら20万円くらいで手に入るんじゃないでしょうか。ロクヨンやヨンニッパの中古があればいいのですが、これまでのところ見たことがありません。

となると中古のサンニッパかな・・・

しかし(サンニッパも安物ではないのだけど)「安物買いの銭失い」という警句が頭の中にちらほら。と同時に「宝の持ち腐れ」というのもありますわ。なんとも、定まらんなぁ。

最後の表にあるAPO 500mmF4.5 EXなんですがね、明るいレンズを検討し始めた当初はこれにしようかと思ったんですよ。実売価格が36万くらいだから今すぐにでも買えないわけじゃなくて、いいかなぁと。でもこうやって得点を出してみるとやっぱり違うように思われてきました。

サンニッパにするかヨンニッパにするか、ここ数日考えていますが定まりません。心と財布の負担が小さいサンニッパで十分に満足できれば問題はないのですが、サンニッパを買ったあとでもヨンニッパへの憧れが消えないかもしれないからです。「たしかにサンニッパはいい、でもヨンニッパの方がさらにいいんだ」なんてずっと未練がましく思い続けるのもどうかと思って、決められません。

かといってヨンニッパなんてそうそう簡単に買えたもんじゃありません。単純に経済的な理由でたいへんなのはもちろんとして、それだけのお金が用意できたとしても、そんな大金を道楽につぎ込んでいいものだろうか? というように、心の負担も大きいです。性能的な点では十分に満足できる自信があるのですが、やはり簡単には踏み切れないです。

でもあれだ、バスボート買うのに比べたらずっと安いや。アルミよりはちょっと高いけど、そんなに違わん。もうおいらはボートを所有する気は全然無いから代わりにレンズ買っても悪くないか。

悪くないのか?

どうなんだろう・・・

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